内視鏡の常識を変えたのは


世界で初めて胃カメラを発明したのが

大宮出身のお医者さんだったって知ってましたか?




今では定期検診でも

当たり前になった胃カメラですが

この発明は世界の医学史に名を残す

偉大なものでした。




大宮の氷川参道・二の鳥居に近い

宮町の『宇治病院』は地元民にはなじみが深く、

そしてかの文豪 太宰治が

晩年『人間失格』の執筆中に

よく通院していたことでも知られています。




大正9年(1920年)に開業した宇治病院。

この病院の2代目宇治達郎が

胃カメラの研究に勤しみ

胃がん・胃潰瘍を早期発見するための

内視鏡検査の基礎を構築しました。



当時はバリウムを飲ませX線を照射して

診断する方法が主流でしたが、輪郭は把握できても

症状までは分かりませんでした。


この胃カメラが完成して実用化されたときには

非常に画期的な発明だと

世界中が驚いたと言います。





宇治達郎と太宰治。



太宰が『人間失格』を完成させ

死の前日に向かったところは

宇治病院だったそうです。




医療で命を救おうとしていた達郎と

みずから死を選ぼうとしていた太宰との

心は交わらず、次の日太宰は入水しました。



達郎が胃カメラを完成させたのは
その3年後でした。






歴史に名を残す偉人達が氷川参道で

想いを馳せていたと考えると

今日も氷川参道を歩きたくなるのです。


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